弓道で矢が落ちる原因と対策
弓道で矢が落ちることを矢こぼれといい、その矢は失といわれ、失格となります。
試合で矢を落として矢こぼれにより失格とならないように矢こぼれの原因と対策を紹介します。
弓道で矢が落ちることに悩んでいる人の参考になればうれしいです。
弓道で矢が落ちる矢こぼれの原因
矢こぼれとは、矢が根先、または筈より弦からはずれて落ちてしまうことで、矢こぼれ(筈こぼれ)で矢が落ちた場合には失格となります。
矢こぼれの原因としては①取懸けが正しく行なわれていない、②ひねりが足りない、③引分けでの馬手の甲の向きや馬手に余計な力が入ってしまっている、④馬手の親指が真っ直ぐ的を向いていない、⑤馬手の十文字ができていない、などが考えられます。
弓道で矢が落ちる矢こぼれを矯正するための対策
弓道で矢が落ちる矢こぼれの原因としては、馬手(右手)の状態が重要です。
押手(右手)で押すような感覚で弓を引くことに意識を集中させてしまうために、馬手(右手)の対応がおろそかになってしまってはいけません。
馬手に力を入れ過ぎると、親指は反った状態になり、的に向かっていない状態になるので、軽く握ることによって、親指の向きの問題は解消されるでしょう。
馬手を意識し過ぎると、力が入ってしまうので、力を抜いてリラックスした状態で、こぶしを出っ張らせることのないように、ゆったりと握るようにしましょう。
これまでに強く握り過ぎる傾向のある人には、不安を感じるかもしれませんが、我慢してこのゆったりと握る握り方を意識しましょう。
馬手の手首をひねる時は、弓構えで張ったひじをそのまま上腕からひねるような感覚を意識しながら行ないます。
手首だけでひねると馬手の十文字が崩れてしまい、矢こぼれが起きやすくなるのです。
この馬手の手首の問題は、大三から会にかけて軽くひねる時に、手首だけでひねっているために起こります。
弓構えで張ったひじをそのまま上腕からひねるような感覚を身に着けるのは、簡単ではありません。
なので、間違ったひねり方を覚えてしまうことのないように指導者に見てもらうことが大切です。
手首でなく腕全体でひねることを意識しても矢こぼれが改善されない場合は、馬手の懸けを握り直していることが考えられます。
取懸けでは馬手の親指を意識して自然な握りとして、始めから手首の形は変えないようにすることが重要です。