弓道における胴造りとは

胴造りとは

足踏みで整えた下半身を基礎として、上半身の姿勢を整え、身体全体の基本姿勢を整えることです。

即ち、両脚の上に背筋・頭といった上半身を真っ直ぐ伸ばし、身体の重心を腰の中央に置き、心気を丹田に納める動作をいいます。

胴造りの際には、弦調べ、箆調べも行います。

胴造りの重要性

胴造りにおいて、弓の本はずは左膝頭に置き、右手は右腰の辺りにとります。

基本姿勢である「立った姿勢」を意識して、縦は天地に伸び、横は左右に自由に動ける柔軟でありながら隙のない構えを作ることが大切です。

胴造りは、行射の根幹であり、射の良否を決定するといわれる重要な動作です。

胴造りにおける五胴とは

胴造りには反る胴(上体が後方に反るもの)、屈む胴(上体が前にかがむもの)、懸る胴(体が的のほうに傾くもの)、退く胴(体が右に傾くもの)、中胴(中正な胴づくりで体の重心の最も安定したもの)の五つの胴造りがあります。

これを胴造りにおける五胴といいます。

三重十文字とは

三重十文字とは、足踏みの線、腰の線、肩の線を平行にして縦線の伸びと合わせることを意識し、これらの中央を貫く背骨を正しく垂直に保持する体勢のことです。

三重十文字の体勢をとるうえでは「ひかがみ」の動かし方が重要です。

「ひかがみ」とは、膝の関節の裏側の部分で、この部分を張ることで両脚の安定をはかることができます。

また、三重十文字は、この後の「会」や「残身(心)」まで崩さずに保持することが大切です。

さらに、三重十文字は初心者が楽に弓を引き綺麗な姿勢で矢を放つためにもを意識することが重要な体勢になります。

丹田とは

丹田とは、東洋医学において全身の精気の集まるとされる身体の部位のことです。

臍へその下で、身体の中に5cmほど入ったところ、腰の中央(身体の中心部)にあるといわれています。

弦調べ、箆調べとは

弦調べ、箆調べとは、呼吸に合わせて、弦の位置、矢の方向を調べる動作のことです。

呼吸を整え、落ち着くために行う大変重要な動作です。

弓道における胴造りの重要性

弓道における胴造りは、体を安定させて呼吸と体勢を整える重要な動作です。

胴造りは、姿勢をまっすぐに伸ばし、背筋(縦のライン)に対し、両肩と腰、両足の三か所(横のライン)を上から見て重なるような位置にします。この体勢を三重十文字といいます。

背骨の下にある尾てい骨を上げるように意識しながら、お尻の筋肉、大臀筋を軽く締めます。呼吸は丹田(おへその下のあたり)で行うようにし、息を整えることで気持ちを落ち着かせます。

弦のラインと右手の乙矢のラインが前から見て平行になるように構え、本弭を膝頭にのせます。

胴造りの後、番えて弓の矢筈から視線を弦に沿って約20センチ上まで動かし、次に20センチ下に移動後、筈に戻り矢に沿って的を見て、顔を正面に戻します。この動作を弦調べ、箆調べといい、顔を動かしながら気持ちを静めていきます。

弓道における胴造りの2つのポイント

弓道における胴造りには①前後に揺れない体勢を作る、②胴造りが終わったら弦調べをする、といった2つのポイントがあります。

前後に揺れない体勢を作る

胴造りで大切なことは、重心をやや前にして前後に揺れない姿勢を作ることです。

両足の膝を軽く締め、両肩の線、腰の線、両足の線が上から見てきれいに重なるようにし、丹田(おへその下あたり)に気息を落とします。

胴造りが終わったら弦調べをする

胴造りが出来たら、筈の上下20センチぐらいで弦調べをして、矢筋に沿って的を見て、そのあと、ゆっくりと顔を正面に戻します。弦調べは的と心をつなぐ大切な動作です。

弓道における胴造りのコツ

弓道における胴造りのコツは、三重十文字を意識した体勢をとる点にあります。

足踏みをしたら、矢を持つ手は拳に付けたまま、弓を持つ手を前に出します。

胴造りでは、姿勢をまっすぐに伸ばし、縦の背筋に対して、横の両肩と腰、両足の三か所が上から見て重なるように位置するようにします。この体勢を三重十文字といいます。

この三重十文字の体勢を、この後の会や残心(身)まで崩さないことが胴造りにおける重要なポイントとなります。

胴造りが出来たら、筈から上下20センチくらいを弦調べをして、矢筋に沿って的を見てます。

そのあと、ゆっくりと顔を正面に戻します。

胴造りの3つのコツ

胴造りには①胴造りから弦調べをする、②丹田を意識して気持ちを整える、③矢番えでは弓と矢が直角になる、という3つのコツがあります。

胴造りから弦調べをする

胴造りの後は、番えた矢筈から視線を弦に沿って約20センチ上まで動かします。

次に20センチ下に移動して筈に戻り、矢に沿って的を見てから顔を正面に戻します。

この動作を弦調べまたは箆の調べといいます。

丹田を意識して気持ちを整える

胴造りは重心をやや前にして前後に揺れない姿勢を作ります。

尾てい骨を上げるように意識しながら、尻の筋肉を軽く締めます。

この時、呼吸を丹田(へその下のあたり)で行うイメージを持って、息と気持ちを整えます。

重心は体の前方に置きます。踵には重心を載せません。

矢番えでは弓と矢が直角になる

矢を番えるときは、弓と矢が直角になる五重十文字の形になるように意識します。

弦と矢は直角の7ミリ線上が目安となります。

いつも同じ位置に、矢を番えることを意識することが重要です。

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