弓道における残心(身)とは

残心(身)とは、離れの後の姿勢のことです。

形を表す場合には「残身」、精神を表す場合には「残心」と表記します。

残心(身)は、これ自体単独での存在ではなく、会、離れの結果として、これらの延長線上の結果として生まれるものです。

離れの後の気合の充実した精神(残心)・体(残身)は、縦横十文字の基本姿勢を崩さずに、天地左右に伸長し、目は矢所を注視する必要があります。

正しい手順で離れができれば、理想的な残心(身)が生まれます。

それは、体操選手の演技において着地がピタッと決まった瞬間の姿勢にも似ていて、弓の残心(身)も同じです。

最低でも2~3秒は、しっかり残心(身)の姿を保つことが大切です。

「残心(身)似開花」、即ち、「残心(身)は開花に似たり」です。

1.残心(身)における3つの注意点

・両拳は肩の高さに

・矢所を見定める

・三重十文字を崩さない

2.残心(身)における大切なポイント

①平常心を保つ

残心(身)では、的中の善し悪しを、表情や行動にあらわさないことが重要です。

落ち着いて次の行射に備えましょう。

②執弓の姿勢に戻る

足踏みを戻す際には、動作を呼吸に合わせて行うことが大切です。

即ち、残心(身)から弓倒しを行い、物見を静かに返し、右足を半歩閉じ、左足を右足に添えるように閉じ足を行います。

物見を返す際には、吸う息で静かに顔を返すようにします。

的中しなかった場合に、残身がなく、早く返したり、下を見ながら返すことは、大変恥ずべきことです。絶対に行ってはなりません。

足踏みを戻す閉じ足は、ひざを曲げないようにして、気合を込めて行います。

弓道における残心(身)のコツ

弓道における残心(身)のコツは、心を動かさずに、残心(身)をとるという点にあります。

残心(身)とは、離れの後、しばらくの間、自然な体勢を維持することをいいます。

両手や両足など体全体を動かさないで、目線は的に向けたままにしておくのです。

弓の末弭は、できるだけ的の方向に倒れないようにします。

左手(弓どまり)は、初心ほど大きく触れて動く傾向にあるので注意しましょう。

弓の高さは拳一つ分ほど下がるの目安になります。

的中の善し悪しを表情や態度にあらわさないのが大切です。

落ち着いて次の行射に向かえるように心を静めて残心(身)をとりましょう。

弓道における残心(身)のポイント

弓道における残心(身)のポイントは、離れで腕を上下させないことです。

気合の発動により、体の中心から自然に腕を開くイメージで矢を射ます。

手先だけの動作になったり、無駄な力が入ったりすると腕が上下してしまうので注意が必要です。

自然な形で左右に胸が開いた離れ、残身の形を目指しましょう。

弓道における残心(身)の重要性

弓道における残心(身)とは、弓を引いた後のままの姿勢を静止させて行射の結果を感じ取る重要な動作です。

離れの後、しばらくそのままの自然な体勢を維持する行為が残心(身)になります。

両手や両足など体全体を動かさず、視線は的に向けたままにしておきます。弓の末弭は前に(的の方向)倒れないようにします。

残心(身)では、離れの善し悪しなど行射の結果がわかるので、自分の構えや形がうまくできたかどうかを振り返ることができます。

残心(身)の時の左手の位置を弓止まりといい、初心者程離れの時の左手の位置とずれが生じ、振れ幅が大きくなり、上級者になればなるほど、その振れ幅は小さくなります。

残心(身)が終わると。左右の手を腰に置く弓倒しに入り、その後、顔を的から正面に戻し(物見返し)執弓の姿勢に戻ります。

弓道における残心(身)の4つのポイント

弓道における残心(身)には①胸は開いた姿勢のまま気持ちの集中も維持する、②残心(身)の姿勢は気品を残す、③本弭が体につかないように上押しの力をかけすぎない、④残心(身)では弓止まりや弓の高さの位置を確認する、という4つのポイントがあります。

①胸は開いた姿勢のまま気持ちの集中も維持する

残心(身)は離れの姿勢のままで静止しているので、胸は開いたままの状態を保ちます。

両腕が体の前に出て胸が閉じたり、手の上がり下がりが起きないようにします。

体勢の維持はもちろんですが、気持ちの面でも緊張感が途切れないようにします。弓を引いたらすぐ終わりではないのです。

②残心(身)の姿勢は気品を残す

残心(身)をしっかりとり、反省をします。何よりも残心(身)は気品のあるものにしたいのです。5から6秒以上残心(身)をとりましょう。

③本弭が体につかないように上押しの力をかけすぎない

通常手の内は中押しをかけていきますが、上押しの力もやや加えないと、残心(身)で本弭が的の方へ出てしまいます。

しかし上押しの力を加えすぎてしまうと、本弭が体についてしまうなど内側に倒れこんでしまうので加減しましょう。

④残心(身)では弓止まりや弓の高さの位置を確認する

弓を引く動作は少し捻り(回転)がかかるので、残心(身)でやや躰の左に弓止まりの位置が来ます。

弓の高さも一般的には拳一つ分ほど落ち(下がり)ます。落ちる幅が大きくなるほど的中が悪くなるので、握り方やその強さ、前鋸筋が使えたかを残心(身)で確認しましょう。

天皇杯覇者 教士七段 増渕敦人監修
弓道上達DVD教材

おすすめの記事